私たちの本業の、Plan・Do・SeeのBeingの中心に「おもてなし」があります。
「日本のおもてなしを世界中の人々へ」が、Plan・Do・Seeのミッションです。東京オリンピック招致が決まるずっとずっと前から、このことは掲げていました。
会社のBeingの中心ですから「おもてなし」についてはたくさん考えて表現し続けてきました。
※皆さんも自分の扱う商品や会社のことを、耳障りのよい抽象的な言葉で留めずに、どんどん定義を決めたり深堀りしたりしてください。

 

私たちの考える「おもてなし」とは日本流のサービスのことを指すのではありません(日本流のサービスは「おもてなし」の一端が表れた形 Doingです)。

私たちが定義した「おもてなし」とは(あくまで社内定義です)、

1. 相手に主体があり、自分たちに責任があること
2.様々な矛盾を含めて同時にあらせて編集できること、時代や地域や社会や市場にあわせてカタチを変えること
3.適切な距離感で行うこと

この3つだと考えて定義しています。

 

もう少し説明すると、

1.相手に主体があり、自分たちに責任がある
相手に主体があり、相手の受け取り方を意識して会話や行動することが、日本人の特性だと考えています。その表れの例としてハサミの渡し方は持ち手の方を相手に向けたり、キャッチボールのときは相手が取りやすいボールを投げましょうと教わったり。反対にスポーツゲームの戦略だと、相手の嫌がることを研究して行うことなど、こういう部分にはこの文化が色濃く出ていると思います。
他にも、相手が誤解していても「すみません、私の言い方が悪かったです」と言えるのは日本人の特性だと思います。一般的に欧米だと「私はこうしたい、こうする」「私はこう言った」「私はこう思う」など、そういった表現の方がよく耳にします。
どちらが良い悪いではありませんが、私たちは相手に主体があることが好きです。

2.様々な矛盾を含めて同時に在らせて編集できること
日本の製造業は、海外の良いところを取り入れて改良して、良い製品へと昇華させてきました。
日本では過去に宗教戦争がありません(おそらく作られた話ですが、一節によると八百万の神と新しく入ってきた仏教で人々が困惑しているときに、聖徳太子が「どちらも信じれば良い。両立できる」と言ったことが日本人の精神性をつくったと聞いたこともあります)。クリスマスを恋人と過ごして、大晦日に除夜の鐘を聞き、初詣に神社に行って、帰りにお寺に墓参りをする、なんて矛盾だらけの行動をできる国民性は私はすごいと思います。

3.距離感
この言葉は外国人には存在するのでしょうか?「気持ち少し」とか「空気感」を読み取って、相手との距離感を保つのは日本人特有の文化だと考えています。

 

もちろん、これらの特徴によって白黒が苦手とか、相手に気ばっかり使って気疲れするとかいう特徴もあるかもしれません。白黒が苦手なので、システムに関しては非常に苦手な国民性かもしれません。
なので、日本国民のおもてなしが優れているということを主張したいのではなく、私たちは、それが好きで信じているので、それをDoingという目に見えるカタチにして世界中の人に届けたいのです(決して世界中全員おもてなしを大切にしてほしいとは考えていません)。

ですから私たちは、各地域でそれぞれのロケーションや歴史のある建物をリノベーションしますし、各地域で提供する料理のジャンルは違いますし、結婚式の作り方もパックやプランではなくお客様のお話をよく聞いてつくるようにしているのです。

と、この辺まで自分たちのBeingの深堀りをしていくことが重要だと考えていますが、これは決して言葉が先にあったわけではありません。
自分たちが信じること(提供価値)をやってきて、ちょっと違うというものを選択してこなかった。その事を言葉にしたらこうなったということです。

ですから、きれいなビジョンや言葉よりも 自分たちの行動から、過去の選択から、自分たちの大切としているBeingを明文化していくことの方が重要と考えていますし、極端に言うとこの言葉は、社内には非常に重要ですが、お客様には一切関係がないと言えるかもしれません。
「日本のおもてなしを世界中の人々へ」の言葉を知っているお客様も少ないでしょうし、ましてそのことで商品を選ぶお客様は非常に稀だと思います。

お客様はそれが商品のカタチになったDoingで選ぶのです。WORK Design Libraryでも頻出になっていますが、BeingもDoingも両方大切というのは、こういうことなのです。

 

(文責:三原)