
クールビズが市民権を得て久しく、夏場のビジネスファッションのカジュアル化は加速し、それに引っ張られるように一年を通してカジュアル化が進んでいます。日本特有の湿度の高い気候や、働き方、組織の変化を考えると、ごく自然なことだったのかもしれません。
しかし、カジュアルで良くなったからといって、何も考えずに普段着ているスーツにTシャツやポロシャツを合わせたり、足元だけ革靴をスニーカーに変えたりしていないでしょうか?
それは大きな間違いです。カジュアルなアイテムを取り入れて外しているつもりが(カジュアルにしているつもりが)、外れてしまっていることに気づいていただきたいと思います。
一つのアイテムをカジュアルにするのではなく、全体的にカジュアルにして、スーツスタイルの良さであるかっちりした、角のある感じを柔らかくしてあげることで、ビジネスカジュアルはまとまりのあるものになります。
それらのアイテムはオフィスでも使えてプライベートでも使えるものが望ましく、その代表格として今回はオクスフォードボタンダウンシャツ(OX B.Dシャツ)をご紹介したいと思います。
オクスフォードは糸を2本引き揃えて織り上げた、やや肉感があり、汗を吸収放出してくれるスポーティな素材です。
また、ボタンダウンは元々ポロ競技で着るシャツの襟が風で暴れないように、襟先をボタンで留めたことに由来するディテールです。
そのディテールにヒントを得て、ブルックスブラザーズのジョン・E・ブルックスが仕立てたことで評判を呼び、シャツの定番として、世界中いつの時代にも愛されるアイテムとなりました。
このOX B.Dシャツのスポーティな要素を取り入れて、雰囲気の良い、まとまりのあるビジネスカジュアルスタイルを手に入れていただきたいと思います。
では、次回はもう少し詳しくオクスフォードボタンダウンシャツの選び方についてお伝えしていきます。
(文責:堀 by UNIX TOKYO)