自分の成長や目標として「問題解決能力を高くしたい」ということは、たくさん言われてきました。仕事においては重要ですよね。たくさんの本や記事を見つけることができます。

でも自分の中では、なんだか釈然としないものがありました。

仕事ができる、成果を出している人たちをみると、勉強が得意なタイプの人ばかりではありませんでした。むしろ、そうではない人の方が多いかも知れません。学校での勉強や本から学んだことが「問題解決能力」の高さには結びついていない気がします。
そうなるとさらに、一体問題解決能力って何だろうともやもやしたものがありました。

 

あるメンバーと振り返りの定例ミーティングをしていたときです。

彼女のチームは非常につながりが強くて笑いも絶えず、お客様にも高い評価を得ていました。
一方で、振り返りの際の彼女の発言や、考察や施策に対してはズレや不安を感じることが少なくありませんでした。はっきり言うと、何度も矯正や修正をしました。彼女は非常に素直で、その度にすぐ軌道修正して、また素晴らしい仕事をしてくれました。

そんな彼女が「私もう少し問題解決能力を高めて、もっともっと成長したい」と僕に言ったときに、上記の問題解決能力に対しての疑問がさらに大きくなりました。
なぜなら彼女は理解が早くて施策提案能力が高い人よりも「仕事」ができるからです。

「仕事」とは個人・チームがお客様に選ばれてよりよい価値を提供すること、その輪を広げること。その意味で彼女は「仕事」がとてもできたのです。

 

問題解決能力…………
今後の彼女の進む成長……………

そのときにハッと気が付きました。彼女は問題解決能力は高いとは言えないけど、非常に強いのだということに。

 

問題解決能力の「強さ」とは、すぐやる速さ、決めたことを徹底的にやり抜く執着力。
これがあることです。

そしてこの能力が、自分ではなく人を巻き込んでいくためにエンロールメントがあり、そのためのユーモアや献身性・ほうれんそうやチームづくりなど、これらが問題解決能力が強いということだと思いました。

勉強ができても問題解決能力が弱いと仕事ができるとは言えません。最近ではGRITとかGRIT力と呼ばれている力かもしれません。

つまりこれがあると90%以上の仕事がこと足ります。商材によって巻き込む人が変わってくるので、エンロールメントの力を伸ばすことが重要になります。

そしてこれが出来るようになって初めて問題解決能力の高さを身につけるのだと思いますが、問題解決能力の高さというのは、
・よい問題を作り出せること
・事象を抽象化でき理論を具体化できること
・それらを行ったり来たりしながら同時多発している、混沌とした状況を単純化して解決できること
・それらのフレームワークを構築できること
・これらのための情報収集能力が高いこと
(情報収集力とはネットや書籍などにはのっていない生のお客様、従業員、そして周りの経営者などからのたくさんの情報を集めて結合できる能力です)

これらはたくさんの経験をしないと高まりません。だからまずは問題解決能力の強さを扱うべきなのです。

 

(文責:三原)

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