2021. 01. 08 articles

相手のBeingを期待する面談

2021年、明けましておめでとうございます。新年最初の更新になります。
今年もどうぞよろしくお願いいたします。

さて本日は 私が若い頃に受けた、ある半期の振り返り面談の話です。
その半期の私の結果は、悪くはないけど特筆するほどでもないという感じでした。

改まって上司に振り返りをしていただくのも中途半端だなぁと。褒められるほどじゃないし、怒られるほど悪いわけでもないはずだし…。でも、もちろんこの半年 手を抜いたことはなく必死に一生懸命やってきた。だから簡単には否定されたくないけど、でも評価されるのも違うなぁ。
自分でも面倒だなぁと思いながら、なんか上司にも申し訳ないなぁ…そんな気持ちを数日間持っていました。

そして、やってきた面談の時間。午前中の面談で、窓からは外の景色がよく見える 気持ちのいい空間でした。

私の当時の上司Kさんは、世間話から始めて最近の会社全体の話、部署の方向性などを話していましたが、なんとなく本題に入るきっかけを探しているようにも見えました。

「S(私の名前)はさ、そもそもこの会社になんで入社したんだっけ?」

不意に今とは全く違う、角度を変えた質問をされました。少し戸惑いましたが、Kさんはまっすぐ私を見ています。
これは、ごまかしやきっかけの会話じゃないということだけはわかりました。

「僕は結婚式をやりたくてこの会社に入りました。この会社は日本で一番になれると思いましたし、それだけに留まらない可能性も感じていました。この会社はもっともっとすごい会社になる、自分も貢献できると思っていました。ホテルや海外や、とにかくいろいろなことができると思って入社を決意しました」

私は入社した時に抱いていた 会社に対しての大きな希望、自分に対しての大きな期待を答え始めました。数分のことでしたが、「今」の自分ではない時間軸で、たくさんの本来の夢や希望を話すことができました。話しているうちに元気も出てきました。

それを聞いてKさんは、
「そうだよね。おれはSがそういう夢を持っているって知ってるし、それが実現できる人だと思っているよ。この会社の未来を担う人の一人だと思っている。そのSの本来持っている力からすると、この半期の仕事は悪くないかもしれないけど、もっともっとできるはずだよ。俺はSにもっともっと期待している。普通の成績くらいで満足されては困る。俺は上司としてそういう成長をリードできなくて申し訳ないとも思うし、悔しいとも思う。だから次の半期こそ、もっと誰もが納得するような結果にしようぜ」と話してくれました。

私はうれしくて震えました。評価面談でこのような思いをしたのは、初めてでした。

評価されないと嬉しくない。でも、自分が心から納得がいっていないのに、評価されても甘やかされている気がして悔しい。でも この時は、初めて心から納得するフィードバック面談でした。

当時は分かっていませんでしたが、やがてこの体験を言語化できるようになってきました。
つまりこの面談では、私自身=Beingに期待をして、私の結果=Doingには、もっともっととシンプルに期待してくれたのです。
私はそれまで努力しているBeingを否定するのが怖くて、Doingをシンプルに求めることが、自分にも他人にも苦手でした。
でも、このように期待されると 自分としてはエネルギーが湧いてきたのです。これは自分自身への期待も、自分以外の他人への期待にも使えるのです。

そしてこれは、決して評価面談などだけの話ではありません。このようにBeingとDoingを切り分けて、大切にして期待をすることは、クライアントや取引先との関係にも有効だと考えます。

BeingとDoingを切り分けると、それぞれをもっと強く扱えるようになるはずなのです。

 

(文責:三原)