2021. 02. 19 articles

プロフェッショナルとして実践したいお客様との接し方

プロフェッショナルでありたいとは誰もが願うこと。自分らしく“働く“ことと、プロフェッショナルであることを両立させるための、Plan・Do・Seeの視点をご紹介させていただきます。

“お客様のBEINGに寄り添う”

Plan・Do・Seeが考えるプロフェッショナルとは、会社が定めたルールやマニュアルを念頭に置きながら、状況によって最善の判断がくだせる人をさします。といっても現場で自由に判断するということではありません。
大前提になるのは、お客様のBeingに寄り添うこと。Beingとは、お客様が感じていること、思っていること、感情など、お客様自身を意味しています。

例えばPlan・Do・Seeのスタッフがホテルやレストランでお客様をお迎えした時、意識するのはマニュアルではありません。お客様の存在そのものに気持ちを向けます。
今、考えていらっしゃること、感じていらっしゃること。初めてご利用くださったのか、それとも何度もご利用くださっているのか。
もし、観光で初めてご利用くださった方で好奇心いっぱいのご様子ならば、お部屋にご案内するまでに当ホテルが紡いできた物語や廊下に飾ったアーティストの作品などをご紹介するでしょう。逆に大切な商談に集中したいご様子ならば、ホテルでご用意できるものを端的に伺うでしょう。
レストランの場合でも、お客様がお話をされている言葉遣いや内容などから、お互いの関係やお食事の目的を推測し、メニューのご提案やお料理をお出しする順番を考える。お出しするお水のグラスが決まっていたとしても、暑そうになさっているお客様なら大きなグラスに氷をたっぷり入れてお出しする。フォークをお出しするサラダでも、食べにくそうになさっていたらスプーンをお持ちする。
お客様のBeingに寄り添うことで見えてくること、できることはたくさんあります。

おもてなしというとマニュアルに沿って手厚くお迎えすることと誤解されることもありますが、おもてなしはそもそも体系化できません。お客様のBeingに寄り添う中で自然と宿るものであり、全身全霊でお客様のBeingに呼応しながら最善の判断が出来る人が、おもてなしのプロフェッショナルだとPlan・Do・Seeでは考えているのです。

Beingに寄り添ったサービスは、おもてなしに限らず、あらゆるビジネスの基本となりうると考えます。
例えばコールセンターでも、電話の向こうにいらっしゃるお客様のBeingに寄り添うことが仕事のクオリティを高めるかもしれません。疑問を解消するためのお問い合わせなのか、気分を害されているのか、まずその見極めが肝心で、そこから最善の対応が見えてきます。

Beingに寄り添うことは、関係性を改善する上でも効果的です。
お客様と意志の疎通ができていないと感じた際にも、まずはお客様のお気持ちに寄り添い、耳を傾けることが信頼の構築につながります。一足飛びにこちらの意見を述べたり、問題解決策を提示したりすることは、お客様の感情を無視することであり、失礼なこと。形式的ではなく、本当にお客様のお気持ちを受け止められれば、その後のコミュニケーションにも思いが宿ります。マイナスだった関係も、ゼロに戻すことにつながるはずです。

お客様のBeingと向き合い、寄り添い、その時々で最善な判断が出来る人こそプロフェッショナル。それは自分らしく“働く”ことにもつながるのではないでしょうか。

 

(文責:ライター佐藤康雄

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