2021. 02. 26 articles

リーダーとして知っておきたい期待を超えるチームの作り方

「早く行きたいなら一人で行け、遠くへ行きたいならみんなで行け」ということわざがあるように、チームだから到達できるゴールがあります。では、リーダーはチームの力を高めるために、何ができるでしょう。チームビルドを基本とするPlan・Do・Seeが取り入れているエンロールメントというアプローチをご紹介します。

“4つの軸で可能性を信じられる環境を作る”

エンロールメントという言葉に『巻き込むこと』を連想する人も多いでしょう。しかし、Plan・Do・Seeでは『相手が価値や可能性を感じて自ら主体的、積極的に取り組む状態にすること』と定義しています。言葉を変えれば、

・関係を築く
・その気にさせる
・アクションをとる
・コミットメントに向き合う

となります。

逆に該当しないことは、

・支配する
・説得する
・魅惑する
・交渉する

といったことが挙げられます。
マネジメントやリーダーシップの現場では「管理」「引っ張る」といったイメージが先に立ち、目標やインセンティブもそうした原理で成り立っていますが、エンロールメントは根本の考え方が違うことがわかります。外から与えるもので動機づけするのではなく、内側から動機づけると言えるでしょう。

あなた自身に置き換えて考えてみてください。あなたが仕事を頑張るのは、誰かが掲げた目標や給料のためでしょうか。それとも、仕事そのものが好きだからでしょうか。仕事そのものにエンロールメントされているからこそ、期待を超えるパフォーマンスを上げられるのではないでしょうか。

それは仕事を任されるメンバーにも通じること。
給料が上がると嬉しいのは確かですが、それ以上に効果を発揮するのが、目の前の仕事が好きで、心から楽しむことの出来る状態が整っていること。リーダーが自らの働きかけを通じてメンバーをそうした状態に導くことが、チームのポテンシャルを引き出すことにつながるとPlan・Do・Seeは考えているのです。

では、メンバーをエンロールするにはどうすれば良いでしょう。

Plan・Do・Seeでは、リーダー自らがエンロールメントされている状態を大前提にしています。仕事の価値や可能性を感じていることが、メンバーをエンロールする呼び水となる。その上でアプローチとして採用しているのが、4つのCです。仕事やポジションにかかわらず、メンバーとのコミュニケーションで徹底させているのです。

《エンロールのためのアプローチ》

  • Connection(つながること)
  • Collaboration(協働すること)
  • Commitment(強い約束・献身すること)
  • Completion(完了すること)

 

では、4つのCを、一つ一つ見ていきましょう。

  • Connection(つながること)

物理的につながる。(会う 顔を見て話す 電話する)
精神的につながる。(ありがとうを伝える 名前を呼ぶ)
飲み会をする。馬鹿な話をする。共通の話題をもつ。
その人の家族や友人関係を知る。共有する。
仕事以外の時間を共有する。
用もないのに連絡する。
相手の話しかけに答える。
相手の想いや夢を知る。
相手の出来ることではなくその人自身に興味をもつ。

  • Collaboration(協働すること)

相手が参加すること、貢献することを許す。
意見や感想を求める。
求めていない意見や感想も感謝を表して聞く。
共通のゴールをもつ。ゴール(予算や目標)を作る時点から参加する。
役わりを依頼・期待する。
役わり以上に意見を求める。

  • Commitment(強い約束・献身すること)

自分が100%の責任を負うことを知っている。
その事に誰よりも時間と意識を使う。
言い訳をしない。
誰かのせいにしない、誰かを責めない。
アイデアを実行し実現する。

  • Completion(完了すること)

ルールや施策がなんとなく無くなるのではなく「やめる」ことを明言してからやめる。
目標が達成されたのか?その施策が成功だったのか?を振り返る。
打ち上げを行う。送別会を行う。納会や忘年会を行う。
ストレートに話す。自分の中で相手に言えなかった「あの時の感情」を共有する。
プロジェクトに区切りをつける。拍手をする。

 

以上の行動はあくまでも一例ですが、これらがPlan・Do・Seeで実践されている4つのCです。どれも大切にし、一緒に実践していくことでエンロールメントの力が高まります。いずれもがチームが成長する上で欠かせない要素であり、一体化した環境として、常態化させることが大切なのです。

ホテル、ブライダル、レストランを運営するPlan・Do・Seeにはさまざまな仕事がありますが、エンロールメントされたチームはいかなる状況においても高いパフォーマンスを発揮すると考えているのです。

 

(文責:ライター佐藤康雄

RELATED ARTICLES関連記事