
先週、社外の方と話していて気がついたことがあります。
弊社は個人のお客様に自社の商品をお届けしています。反対に、お取引先は企業としてのお付き合いが多くて、弊社がお客様(=お金を支払う側)の方が多いです。そして、支払う側のときは、自分たちが思っている以上に、強い立場にいるんです。自覚がない人もいますが。
だから、支払う側として「自分たちが強い」ということを、認識した話し方や言葉づかいをしないといけないんです。あくまでも、無礼にぞんざいに扱いなさいということでは決してなくて、話し方や所作はもちろん丁寧にしてください。ここで言う「強い」とは、お客様として、「すべきリクエストをする」ということです。
私たちは、自分たちのお客様のためにも、たくさん取引先にリクエストをすべきです。時には、相手のミスに対して指摘をしないといけないこともあります。
その際に、強い立場だからこそ「おもてなし言葉」「丁寧な物腰で」伝える必要があります。

実は、昔から豊加さんから教わり続けてきたことに「弱い人に強いのは最低だ。強い人には強くあっても良いけど」ということがあります。
豊加さんは、タクシーの運転手さんやホテルのサービスマンに対して、強い言葉を使うメンバーをいつも正していました。「そこ、右!!」「急いで!」とかという人がいたら、「そこを右です」とか「可能な限りで良いので急いでください」とかの言い方に変えたほうが良いと。後輩や部下への指摘こそ丁寧に優しい言葉で、正しくない先輩にこそ、それを正すように!!そんな教えでした。
弊社では、それをやれている人が多いとは思いますが、先週、やんわりと遠回しに取引先の方にちょっと愚痴を言われました。弊社の人の言葉づかいがキツイときがあって萎縮しちゃうスタッフがいる、と。
そのときに私は、
「それは、クライアントとしての立場から発言した可能性が高いので、それをいなしたり、距離をとったりうまく扱えるように教育してみてはどうですか?弊社も時々、お客様から強い言葉を言われますけど、お客様に「直してください」とは言えないんですから」とお伝えします。と同時に、
「一方で、弊社の在り方として、自分が仕事をお願いしている人に対して強い言い方をしている場合は、直す努力を精一杯します。教えてくれてありがとうございます」
こんな応えをしています。

つまり、いち社会人の在り方として、必ず自分より弱い人にこそ丁寧な言葉を使うようにお願いします。
反対に、お客様から強い言葉を言われたときは、起こっている事象を真摯に受け止め、その上で「自分」が傷つかないように、自分自身をあまり責めないようにしてください。お客様の思いには100%で向き合うべきですが、悲しい気持ちにならないでどのようにすれば改善できるかに目を向けてみてください。
表裏一体で、これが上手にできる人ほど、言葉が強くなる傾向があり、丁寧にお願いできる人ほど相手の言葉に傷つきやすかったりします。
繰り返しになりますが、相手は変えられないので自分自身を守りつつ、おもてなし言葉で自分より弱い立場の方にこそ優しい言葉づかいを心がけてみてください。
(文責:三原)