2020. 03. 24 keynote

特別な人を参考にしすぎない

世の中にはたくさんの成功事例にあふれています。ニュースでも本でもテレビでも、たくさんの成功者の理論や哲学がまことしやかにまとめられています。

 

プロスポーツの選手や、アーティスト、一部の起業家など特別な一握りの人にフォーカスを当てて「そういう思考が成功する秘訣だ」と鵜呑みにすることはあまりに危険だと思います。

特別な成功をする人は世界で一握りです。もしかしたらそのことにおいて、前後10年にわたって日本で1人という分野もあるでしょう。その人は他の人にできないから稀有な存在なのであって、真似できないことの真似をしようなんていうのは簡単なことではありません。

それなのに、みんな柳井正にイチローに本田宗一郎になる必要なんてないのに、彼らの成功体験ばかりを読み解いて、これが正しいとか、これが成功の道だということを求めている必要はないのではないでしょうか?

 

私の好きな方に教えてもらった言葉で、好きな一節にこんなものがあります。

「日本が戦後の短い期間で復興したのは、何も本田宗一郎や松下幸之助のような素晴らしい経営者によってだけではない。今の日本を創ったのは多くの名もなきサラリーマンたちだ」。

 

もちろん彼らは素晴らしい成功者です。

しかし彼らの本にまとまっているのは、キャッチーでインパクトがある、普通の生活では体験できないことばかりであるはずです。なにも、それらの情報に意味がないと言っているわけではありません。その中で切磋琢磨され、一代を築かれていることは本当に素晴らしいことだと思います。

ですが、あまりにそのような情報にあふれているからこそ、彼らのような特別な成功者にはない、自分らしい成功や豊かさを求めていただくこと。そうすることが、幸せに働くことへの近道かもしれません。

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